2012年1月23日月曜日

フランス料理の歴史 ~ 中世の加熱テクニック

中世では4つの加熱法が使われてた。



  • Rôtir ロティール 炙り焼きすること。 
  • Poche ポシェ 十分な量のお湯で茹でること。 
  • Frire フリール 揚げる 。
  • Braiser ブレゼ 蒸し煮 。





肉は、焼く前に茹でる。




「ヴィアンディエ(食物譜)」のルセットで、肉は火で炙る前に茹でていた。




理由は二つあり、調理技術と、衛生面の利点がある。

肉は、新しいうちに食べないで、

柔らかくする為に熟成目的で、

屠殺後8日から10日吊るして置いておく。

この時、肉の表面には、細菌が繁殖しやすく

ベタつき、味も損ねる。

衛生面でも心配である。





<肉の熟成について>

牛、豚、鶏などの肉は熟成させて食肉とする。


死後硬直中の肉は硬い。自己消化によって肉質が柔らかくうまみが増して風味のある食肉になります。これを熟成と呼びます。牛で死後硬直が約1日で、熟成期間は数日柔らかさを出すために1か月以上長期熟成を行うこともある。鶏は熟成期間が短く新しさが要求されます。



そこで、茹でて匂いを落としてやわらかくし、肉の熟成不足を補う。



冷蔵庫のない時代に、先人が考えた工夫の賜物でしょう。

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